Canon RF100-400mm F5.6-8 IS USM実写レビュー。純正超望遠レンズで斬新なコンセプトを採用

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すっかりミラーレス一眼が主流となった一眼カメラ市場。
カメラボディの誕生による話題も尽きませんが、カメラレンズも毎月いくつもの製品が発売されるほど、急速なラインナップの拡大が目立っています。
Rentio PRESSにおいても数々のレンズのレビューを展開していますが、今回はキヤノンのRFマウントから気軽に使うことのできる超望遠レンズ「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」をご紹介していきます。
既にRFマウントにおいては、Lレンズとして「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」が存在していましたが、今回ご紹介するRF100-400mm F5.6-8 IS USMは、非Lレンズとなります。
新たなコンセプトが採用された超望遠ズームレンズの実力を、実際に私が撮影した作例を基にご紹介していきます。

もくじ
キヤノンが展開を進めるRFマウント
キヤノンでは、近年ミラーレス一眼を主力ラインナップとして展開を進めており、2018年に誕生したRFマウントにおけるレンズ開発が急速に進められている印象です。
一眼レフEFマウントで人気を集めたレンズをカバーしたモデルも多いですが、時代やカメラ側の性能に頼る形で全く新たなコンセプトから誕生したレンズも存在しています。
今回ご紹介していくRF100-400mm F5.6-8 IS USMも、EFマウント時代にはなかったコンセプトが採用されたレンズで、長くキヤノンを愛用されてきた方にとっても馴染みの無いレンズと言えるでしょう。
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非Lレンズの超望遠ズームレンズ
今回ご紹介していくRF100-400mm F5.6-8 IS USMは、100mmから400mmの画角をカバーする望遠ズームレンズで、この焦点距離域は見覚えのある方も少なくないはずです。
それもそのはず、EFマウントで定番かつ人気の望遠レンズであったEF100-400mm F4.5-5.6L IS II USMと同じ焦点距離域を有しているからです。
画角こそ同じレンズではありますが、RF100-400mm F5.6-8 IS USMの注目ポイントは、キヤノンが展開する高級「Lレンズ」では無いところです。
これまで非Lレンズにおいて、最大の望遠側で「300mm」であったことから、非Lレンズで「400mm」を採用したレンズという斬新さが特徴です。
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外観レビュー
ここからは、RF100-400mm F5.6-8 IS USMの実機を実際に使用して細かくご紹介していきます。
まずは、大型化しやすい望遠レンズにおける携帯性など外観面について実機の写真とともに解説していきます。
超望遠として驚異的なコンパクトさ
RF100-400mm F5.6-8 IS USMを手にして驚いたのがコンパクトさです。
RFマウントにおける望遠レンズは携帯性を特徴としているモデルが多いですが、RF100-400mm F5.6-8 IS USMもその一つと言えるでしょう。
これまで400mmを超えるような超望遠レンズのフィルター径は77mmを上回ることが大半でしたが、RF100-400mm F5.6-8 IS USMでは、「67mm」が採用されており、レンズ自体が細いことも特徴的です。
そして重さは約635gと、軽量化も実現しており、気軽に持ち運びのできる存在です。
これまで気軽に持ち運びできる望遠レンズの焦点距離は300mmが限度という印象がありましたが、RF100-400mm F5.6-8 IS USMは、400mmをカバーしながらも気軽に持ち運びできるレンズの仲間入りを果たしたと言えます。
シンプルにまとめられたデザイン性
RF100-400mm F5.6-8 IS USMでは、RFマウントにおける他の非Lレンズ同様に黒を基調としたシンプルながらデザインが特徴的です。
ズームリングの他、フォーカスリング、お好みの設定を割り当てることができるコントロールリングも搭載しており、機能面においてもシンプルながら十分な操作性を実現しています。
スイッチ類についても、AF/MF切替、手ブレ補正ON/OFFのスイッチが搭載されています。
手ブレ補正については、ON/OFFの切替のみで、RF100-400mm F5.6-8 IS USMではモード切替が行うことのできないレンズとなっています。
性能レビュー
ここからは、実際にRF100-400mm F5.6-8 IS USMを使用して私が撮影した「飛行機」の作例を基に、性能面をご紹介していきます。
私自身も慣れ親しんだ100-400mmの画角と、新しいコンセプトが交わったRF100-400mm F5.6-8 IS USMの描写面に迫ります。
非Lレンズとは思えない優れた解像力
外観面で大幅な小型化を実現したとご紹介しましたが、それに伴って懸念されるのが、画質への影響でしょう。
レンズ口径が小さくなったことで、解像力の低下や周辺減光の増加などの弊害が出ることも多いですが、RF100-400mm F5.6-8 IS USMについては心配がないと言い切れます。
これまで私自身、数々のレンズのレビューを展開してきましたが、キヤノンのRFマウントにおける光学性能の進化には、毎回驚かされるばかりです。
解像力に関しては、とても非Lレンズとは思えないほどのシャープさを叶えており、画面四隅まで安定した解像力を体感することができます。
唯一400mm側でF8と暗さが目立ちますが、これはEOS Rシリーズのボディが特徴とする高感度撮影で対処ができると言えます。
キヤノンユーザーにはおなじみの100-400mmという焦点距離
RF100-400mm F5.6-8 IS USMで採用されている100-400mmという焦点距離域は、キヤノンユーザーにとっては、馴染ある焦点距離域と言えるでしょう。
EFマウントにおいて、Lレンズの超望遠ズームレンズとして王道であったEF100-400mm F4.5-5.6L IS II USMが、まさに100-400mmの焦点距離域を保有しており、私自身も飛行機撮影において欠かせない存在として使用していましたが、今回のRF100-400mm F5.6-8 IS USMにおける作例撮影でも慣れ親しんだ画角であることから、違和感を覚えることのない使いやすさを感じました。
まさに飛行機やスポーツ撮影にとって、100mmから400mmまでの画角は最適な焦点距離で、長年に渡って親しまれてきた理由がよく分かる画角なのです。
手ブレ補正効果も実用的
RF100-400mm F5.6-8 IS USMでは、手ブレ補正機構も搭載しており、レンズ単体で「5.5段分」の補正効果を実現しています。
更にEOS R5やEOS R6などのボディ内に手ブレ補正機構を搭載しているモデルで使用する場合には、協調補正として最大6段分の効果を実現し、手ブレが生じやすい望遠撮影においても、極力手ブレを抑制してくれます。
Lレンズで展開されている「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」と比較すると、手ブレ補正に流し撮り向けなどのモード切替が存在しない違いがありますが、今回流し撮り撮影を行った際にも、しっかり被写体に合わせて手ブレ補正が機能していることが確認できました。
RF100-400mm F5.6-8 IS USMを使って撮影した作例
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製品仕様表
モデル名 | Canon RF100-400mm F5.6-8 IS USM |
---|---|
焦点距離 | 100-400mm |
明るさ | F5.6-8 |
レンズ構成 | 9群12枚 |
絞り羽根 | 9枚 |
最短撮影距離 | 0.88m(200mm時) |
最大撮影倍率 | 0.41倍(400mm時) |
最小絞り | F32-45 |
手ぶれ補正効果 | 最大5.5段分 |
フィルター径 | 67mm |
最大径 | 約φ79.5mm |
長さ | 164.7mm |
質量 | 約635g |
旅先でも気軽に超望遠レンズを使える時代に
近年キヤノンが試みているレンズ開発は、これまでの常識を覆すコンセプトが多い印象です。
今回ご紹介してきたRF100-400mm F5.6-8 IS USMにおいても、最大400mmまでの超望遠の画角をカバーしながらも、日常的に使用できるほどのサイズ感と軽量化を実現しました。
そしてLレンズとして展開されているRF100-500mm F4.5-7.1 L IS USMとは別に、非Lレンズの超望遠レンズとして価格が抑えられていることも特徴的です。
携帯性、価格面両方で優れたレンズですが、解像力の面でもこれまでの非Lレンズとは比較にならないほどのクオリティを実現し、純正レンズにおける有力な選択肢の一つとなるでしょう。

気になるカメラレンズはお試しできる
今回ご紹介してきたRF100-400mm F5.6-8 IS USMは、新しいコンセプトとして試してみたいと思われる方も少なくないでしょう。
そんなとき、カメラのレンタルサービスを利用して、短期間だけ気になるレンズをお試ししてみることがおすすめです。
Rentio(レンティオ)では、今回ご紹介してきたRF100-400mm F5.6-8 IS USMをはじめ、豊富なラインナップから自由に選んで最短3泊4日からレンタルすることができます。
RF100-400mm F5.6-8 IS USMは、実際に使ってみてその携帯性と描写力に驚くことのできるレンズだと思います。
是非この機会にRentioでお試しにレンタルしてみてはいかがでしょうか。
[レンタル] CANON RF100-400mm F5.6-8 IS USM – Rentio[レンティオ]
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